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2020.12.1 | 写真ネタ

FinePix S3 Proを持って出かけた記録 2020.11 ver.1

Finepix S3Proを持って出かけたので、メモ。

ここしばらく、というかずっと「X-M1 + SIGMA20mm単焦点」の組み合わせを持って出かけていたのだけれど、たまにはS3Proも使っておこうという気分になった。その理由はCCDの掃除をしたから。

………前回と同じ理由だった。

人間、行動原理っていうのは何年経っても変わらないらしい。

間隔が空くとCCD掃除の方法を忘れる。ちょっとしたコツを取り戻すのにやはり時間は必要で、今回も何度かやり直した。

作業完了時に汚れチェックしてはいるものの、実写は欠かせない。

機器の動作も含めた確認をウォーキングがてらやってみたので、その記録をアップしてみる。

久しぶりに地下鉄に乗ったら、アマビエがいた。
FUJIFILM FinePix S3Pro + SIGMA 30mm F1.4 EX DC

FinePix S3Pro はダイナミックレンジの広さがセールスポイントだった。その力は十数年経っても健在だ。白くとんでいると思われる部分でも少し触ると調子が出てくるし、黒くつぶれているところも同様だ。

駅の照明はこんな感じ。

FUJIFILM FinePix S3Pro + SIGMA 30mm F1.4 EX DC

ちょっと寄ってみる。光源とシェードの差がちゃんと見えてる。

FUJIFILM FinePix S3Pro + SIGMA 30mm F1.4 EX DC

町の電照看板を撮ってみる。無修正だとこんな感じ。

FUJIFILM FinePix S3Pro + SIGMA 30mm F1.4 EX DC

色調整するとこんな感じ。白とび、黒つぶれはいずこへ?

FUJIFILM FinePix S3Pro + SIGMA 30mm F1.4 EX DC

これが引っ張り出せるCamera Rawってすげえなと思うのだけれど、メインで使ってるD800はここまで出ないのでFinePixもすごかったんだなと改めて感じる。

色調整をやりすぎるとHDR(ハイ ダイナミック レンジ)っぽくなってしまうので適当に抑えるか、あるいは看板の部分だけレタッチして合成するとか、そんな感じで使ったりする。

(余談なのだけれど、この「森田養生さん」の「麻辣香鍋(まーらーしゃんぐぉ)」は絶品。めっちゃ辛くて脂ガッツリ、具材が選べる楽しさもあり。

本場がどんなものかはわかんないけれど、ガチな麻辣香鍋を大阪で食べたい時はぜひ。)

しかしまあ、webで使う分にはまだまだイケるねえ。(ちゃんとメインのカメラを用意しているので、サブ用に残したものが出てくるのはヤバいわけなのだが)

オフセット印刷は、A4フルサイズくらいならなんとかいける。でも画素数の大きいカメラを持っているなら、わざわざS3 Proを使う必然性はなく…。そんなわけであまり出番のないのだけれど、散歩カメラとしてはいい。

S3 Proが苦手なシーンは

光量不足なシーン、それがS3 Proの苦手なところ。

感度を上げると粒子感が強くなる。粗粒子写真を意図して使うのでなければ、三脚を使ったりライティングをしっかりやるというような、基本に忠実になる。

たとえば感度を最大のISO1600にあげると、昔懐かしい増感現像の粗粒子写真風になる。

Tri-Xでやってた人、挙手。

はーい。

FUJIFILM FinePix S3Pro + SIGMA 30mm F1.4 EX DC

クロップすると、こんな感じ。

FUJIFILM FinePix S3Pro + SIGMA 30mm F1.4 EX DC

ざらざらである。

これで人物撮影したらぜんぶグランジになっちゃうので、やはり光量は重要なファクター。現代のカメラなら高感度対策が進んでいるからこんな粗粒子にはならないんじゃないかな。

S3 Proが苦手なシーンその2

苦手なシーンその2は、少し寄りで浅いピントを活用するもの。商品のイメージ写真とか、ポートレートで片目にピントを合わせるとか。暗い環境での撮影だと厳しい。ファインダーの視野率が低いので微妙なフォーカシングが難しいのがその理由。フレーミングを見るくらいにしか役に立たないと思っていい。

さらに背面モニタも小さいため、ホントにピントがあってるのかを確認するのも難しくて、きっちりと確認したいならPCやタブレットを持ち歩く必要がある。仕事なら装備するけれど、ちょっとしたスナップで微妙なフォーカスを狙うとすると、厳しいことがある。

レンズ特性を頭にいれておかないと、思ってもみない画像になっていたりする。「なんで一番肝心なところにピントが合っていないのだぁ!」と嘆いても後の祭りで。まあこれは他のカメラでも言えることではあるな。精進、精進。

S3 Proが苦手なシーンその3

苦手なシーンその3は、スポーツ。

1/4000でレリーズできるけれども、ミラーの動作時間がものすごくゆっくりで。

最速シャッターでも「どっこいしょ」……そんな感じで動く。

タイムラグがあるのでレリーズ中・レリーズ後を問わず、ブレてないかどうかが気になる。

なので風景とかスタジオとか、そういう「動かないシーン」で使うと実力を発揮するカメラだといえる。その昔、プリクラのようなマシンの中に設置されていたというから、そういうカメラなのだ。光量たっぷり、人物、静物向き。

ともかく日中の外であれば問題は少ないわけで、光量さえあればOK。なかったら三脚使えばよし。

現代のデジタルカメラと比較すると、なんか非力だし、画素数は少ないし、シャープネスは弱めでキレがない感じがするかもしれない。

けれど基本に立ち返ればどれも理解できる話で、使えるうちは使っておきたい機種のひとつだ。

今回は理屈ばかりのエントリーだったので、次はもうちょっと「撮りました感のある写真」をアップしたいと思う。

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